遺言の原則について
こんにちは、茨城町の行政書士ひえたです。
早速、法律の教科書を読み始めました。遺言・相続を業務として取り扱っているので相続に関する教科書です。
まずは、遺言の章を読んでみます。すると、最初に遺言の原則について書かれていました。
それは、遺言自由の原則です。どのような原則なのでしょうか。
遺言の原則とは
教科書に書いてある説明によると私有財産権を実質的に保障するために遺言制度を設けて、死後にまで財産処分の自由を広げている(遺言自由の原則)だそうです。その手前には、遺言の定義が書いてあります。
人がした意思表示の効力をその人の死後に生じさせる法律行為を、遺言という。
ここからわかることは人は死後にも財産を自由に処分できる。そのことを可能にした制度が遺言である。
私有財産権を実質的に保障とか意思表示の効力とか法律行為とか専門用語はすっ飛ばしています。
皆さんは遺言を書こうとするとき、自分の財産を大事な人に残したいと思うでしょう。
しかし、それは当たり前にできることではなかったようです。
歴史的な話
ここでいきなり歴史の話になります。学校の歴史の授業で封建制という言葉を習ったことがあるかと思います。
封建領主が領地を王様から与えられその領地の財産はすべて封建領主のものというのがざっくりとした封建制の説明になるかと思います。間違ってたらごめんなさい。
ここで言いたいのは、歴史的に個人が財産を所有することが認められていない時代があったということです。特に土地を所有することは認められていませんでした。
個人が財産を所有することが認められるようになったのは近代市民革命以後のことです。それが私有財産制です。個人が財産を所有することができる権利それが私有財産権であり所有権です。
まとめ
所有権があるから人は財産を自由に処分することができます。そして、この財産処分の自由を死後にまで広げるのが遺言自由の原則でした。
遺言を書いて大事な人に自分の財産を残したい。現代では当然にできることも歴史的に見れば所有権という権利が認められなければ当然にはできなかったということになります。
こうして書いてきましたが、あらためて自分の勉強不足を感じます。
行政書士である以上、専門家としての知識が求められます。研鑽を積んでいこうと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。